下っ端職人の1日サイクル

2017年

2年間待ちに待った
よしおか入門

だらだら目標も決めず工房に居続けるのは
自分的に無しだったので
はやく色々な事を吸収して
3年で独立してやる
と思っていた

先生(吉岡幸雄)が工房を案内してくれて
染師の福田さん(福田伝士)を紹介してくれた

先生は福田さんの事をでんちゃんと呼ぶ

先生 でんちゃん、今日からこの子来る事になったから、いろいろ教えてやって

福田さん わかった!了解

そこから、僕の弟子入り生活は始まった

工房の1日のサイクルは
8時30分 掃除開始
9時00分 仕事開始
12時30分 休憩
13時30分 仕事開始
18時00分 片付け始めて終了

8時30分までに出勤し
9時まで工房の掃除をする
工房の周りや玄関周りを掃き掃除したり
みんなが食べる昼食のお米を洗ったり
みんなが飲むお茶を沸かしたり
仏間を綺麗にしたり、トイレ掃除をしたり
とまぁやる事はたくさんある

お昼休憩は12時30分からで
奥さんが毎日お昼ご飯を作ってくれる
これが、まじでうまい
下っ端は、12時15分頃からお昼の手伝い
13時15分から洗い物を始めて
13時30分に仕事を再開する

僕は今まで体育会系で生きてきたので
雑用は下っ端がやればいいという考えがあった
朝の掃除なんてぼくが全部やれば
先輩達は出勤したらそのまま仕事ができると思い
7時30分に出勤し、先輩達が来るまでに
掃除などの雑用を全て終わらせていた

最初の数ヶ月は現場の仕事はせずに
毎日福田さんから課題をもらい
周りの雑用もしながら
その課題を一日中ひたすらこなした

メモをとりながら、課題に取り組み
仕事から帰るとそれをノートにまとめる日々
これが本当に勉強になった
福田さんのおかげで下地がしっかりした
後から聞いたけど、ここまで直接的に実践しながら指導したのはぼくが初めてらしい
ほんとうにありがたい

愛媛県で学んでいた時も勉強になったけど
やっぱり現場で学ぶ事の方が
吸収して学んでいくスピードが全然違った
誰とも遊ばず染色の事しか考えなかった

愛媛県に居た時から
一年に一度先生に会う機会があった
先生はぼくにいつも
本物を知りなさい と言ってくれてた
歴史が答えだと

歴史か〜興味ねー
と思っていたが、よしおかに入ってからは
歴史を掘る事が当たり前に変わってた

さっきは工房の1日のサイクルを書いたけど
ぼくのサイクルは
5時50分 起床
7時20分 工房出勤
7時30分 掃除開始
9時00分 仕事開始
12時30分 休憩
13時30分 仕事開始
18時00分 片付け始めて終了
19時00分 帰宅
その日学んだ事や
染めた布の端切れを
ノートにまとめる
21時-22時 夕食や風呂など
22時-1時 染色の昔の文献を読んだり、学んだ事をメモした

仕事の時間だけでは、成長出来ることも限界があるし、試したい事も試したい時にはできない
工房に居残りして練習する事も
火気の問題がありあまりよくなかったので
それなら自分でその環境を作ろうと
毎月の給料は
自分の染色環境を整えるために投資した

毎月少しずつ
道具が揃っていくごとに、
22時からの自宅の作業は
染色技法の練習に使った
特に売れるものを作ろうとかは考えず
ただただ、染色技法の腕を磨く日々を続けた

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