本物の藍染=本藍は間違えています

お客様から、僕が行なっている
藍染に対してよく聞かれる事があります
それは

インディゴじゃなくて本藍ですか?

藍染してるんやったら、本藍でやってはるんですか?

本藍染でちゃんとやってますか?

などなど、藍染をしているなら
本物の藍=本藍でやっているのか
というご質問をよくされます

結論から言います

僕が行なっている藍染は本藍染ではないです

じゃあ、薬品を使って藍染をしているのか⁉️

と思われるかもしれませんが

薬品は一切使っておりませんし

そもそも、本藍とは本物の藍という意味ではないです

では、本藍とは何か

それは

徳島(阿波)の人達が
自分達が阿波(徳島)で
作っている藍(阿波藍)こそ本物(本藍)だ 

と言い出したのが始まりです

残念ながら
他の地域からの評価ではなく自称です

そして、阿波(徳島)の人達は
阿波藍(自称本藍)以外の藍は
地藍と名付けました

地藍は、本藍ではない。
というふうに差別化したのです

そこから生まれた閉鎖的な差別化が
現代の日本の染色文化の足を引っ張っています
昔から、北は北海道、南は沖縄まで
日本中どこでも、藍染は行われてきました

SNSの進歩により
ウォークインの時代から
サーチインの時代に大きく変わりましたが
染色の歴史に関してはサーチインしても
深いところまでは見つかりませんので
実際に自らの身体を使って
昔の文献を探し出し読み
深く掘っていくしかありません

僕が掘り下げた知識、歴史では
本藍という言葉は
何一つ見つけられておりませんし
本藍染という言葉もありません。笑
天然灰汁発酵建て という呼び名も然り。。

少し歴史を掘るとわかる事ですが
本物の藍染=正藍染本建てという言葉は
確かによく見られますし残っております

現に日本の藍染で
唯一の人間国宝だった方は
国指定で正藍染
重要無形文化財保持者
指定されております

ですので、お客様から本藍ですか?
と聞かれると僕は、正藍染です
と答えます。

本物の藍染ですか?=正藍染めですか?
正しい答えになります

染師 福田伝士から染色技術を学び
染織史家 吉岡幸雄から歴史を学びました
吉岡幸雄からはいつも
本物を知りなさい
歴史に答えがあるから
と口酸っぱく言われ続けました
そのおかげで福田さんからは技術を学び
時間外では先生から言われ続けた影響で
歴史を自ら掘り下げる事を身体で覚えました

技術的に特化している人はたくさんいるし
歴史に特化した研究家もたくさんいるけど
僕は、二人の師匠のおかげで両方の大切さを学び、両立する事の意味を覚える事ができました
技術と知識 両方のアウトプットを続け正しい事を発信していきたいと思います

  1. ここまで読んでいただき
    ありがとうございましたー!!!

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