歴史から学ぶ服に色がある意味

江戸時代に残っている言葉に

草根木皮 是レ小薬ナリ
 鍼灸  是レ中薬ナリ
飲食衣服 是レ大薬ナリ とある。

漢方 < 鍼灸 < 飲食衣服

化学染料が存在しない時代
人類は薬効のある
草根木皮で衣服を染め
病などから身を守っていた

草根木皮(漢方)を飲む事よりも
鍼灸をしてもらう事よりも
薬効のある草根木皮で染めた衣服を
見に纏う方が病に効いていたという事だ

現代では安価で
大量生産可能な化学染料が生まれ
ひとつ一つの色に意味はなくなったし
色に薬効があった事も
知らない人の方が多いし
教育でもその事を教えるところはないと思う
(あったらすみません🙇🏻‍♂️…)

でも、誰しもがその名残りに
触れている言葉がある

それは、服用 という言葉
病院に行き、薬をもらう時に
服用して下さいと言われるし
薬の袋にも内服と書かれている

口から飲むのに、なぜ服用?
と思った人もいると思う

それは、服を用いて病を治す
ところからきている

最大の効果を得られる服から
験担ぎでとった言葉

内服も同じで
服を身体の中へ入れるところからきている

現代のほぼ全員が
当たり前に着ている服は
約160年前に誕生した
化学染料で染められている

化学染料が生まれて
低コスト、大量生産が可能になり
爆発的に世界中で広がった
ただ、消費者にとっての利はない

化学染料で染められた
Tシャツを着て
皮膚やけどを起こしている事件もあった

160年前までは世界中の人間は
当たり前のように植物染めをしていた
誰しもが色に意味を持ち、色に価値があった

約6500年前に存在した
藍染工房も発見されている

現代では、薬事法という法律があり
この服にはこんな効果があります
なんて言うと、法律違反になってしまう

本質をそのまま伝える事はむずかしい

でも、本質のある物づくりを続けようと思う

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