サウナの梅湯コラボ③正藍染

「染色」

メインの染色にはいります
メインなので長くなります
少し喋らせて下さい。笑
使用する材料は天然100%で
且つ、すごくシンプルです
シンプルな材料を自然発酵させ染めます
納豆や味噌、しょうゆと同じです
材料だけで見ると

え?
これとこれ混ぜたら出来るんやろ?
めっちゃ簡単やんってなります

でも、この染色技法は
技術を磨けばどうにかなるものではなく
藍の発酵次第なので非常に難しいです

藍の染液を仕込む事を”藍を建てる
藍が染められるようになる事を
藍が建つ“と言います
建てるとは本来自立させる事を意味します
藍建て“にはいろいろなやり方がありますが、ぼくが行なっている
藍建て方は室町時代まで遡ります

現代では当たり前の
化学薬品を使う藍建てから
天然発酵灰汁建てなど
いろいろな技法がありますが
全ての藍建てを自身でやり
失敗と経験を繰り返し
藍建てにとって
必要のないモノを省いていった結果
気付けば、室町時代の技法に行き着きました

そして、
この技法が一番色が美しく
且つ色が強いし
染めた物に対しての
難が出ない事がわかりました

ただ、非常に難しい技法なので
室町以降の職人達はこの藍建て方法を
地獄建てと名付けました
地獄級に難しいって話です

でも、
地獄級に難しい藍建てを行い
染めたモノは地獄級に美しく強いって話です

※地獄建てや正藍染と
名乗っている偽物もいるので
注意が必要ですが
簡単に言うと粗悪品は色が弱いです
それをお客様の扱い方に
責任を押し付けています
気を付けて下さい

まだまだありますが、
工程という本題からだいぶそれてしまうので
このぐらいにしておきます。笑

染色工程

染液に浸けては
空気に触れ発色を繰り返します

液の中にいる藍は白いんですが
酸素に触れる事で青くなります
茶色いのは木灰の灰汁の色です

 

長時間染液の中に浸けると
型置きした糊が溶けてしまうので
濃い濃度に染めたい時は
藍の調子が良い時に染色を行います

糊が溶けてしまいそうな時は
もう一度生地を乾燥させ
糊が乾いてから再度染色をします

この工程を繰り返します

目標の濃度に達すると
綺麗な水で何度も洗い
水に一晩浸けて、糊を落とします
そして、茶色い灰汁を出来るだけ落とします
じわじわと時間が経つ事に出てくるので
ぬるま湯に浸けてやると、抜けていきます

 

最後に
先程話していた地獄建て
僕が行なっている
正藍染の材料や軽い説明です

・正藍染の染料となる
すくも“(藍の葉を約120日ほど発酵させ堆肥状にしたもの)と
樫やクヌギの”木灰“を使って
自然発酵させて染色します 

発酵が進めば染められるようになり
腐敗してしまうと染められなくなるので
発酵が上手く進むように
それまでの過程での技術が必要になります
子を自立させる親みたいな感じです
※別の何かを入れるとかは一切しないです

楽をしようと
この過程を省く為に本来発酵にとって
不必要な薬品を使用したり
還元剤を使用しているところが
大半を締めますが
GROMWELLの正藍染
すくも(藍)木灰のみで藍建てを行います

薬品や還元剤を使用している藍染は
緑色→藍色に発色しますが、

正藍染は茶色→藍色に発色します

梅湯では、藍の葉と
藍の葉を堆肥状にした蒅(すくも)を
見本として置いてもらっています
ぜひ、見てみて下さい‼️

最後まで読んでいただき
ありがとうございましたー

次回はラスト工程の縫製です

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