今日はなぜ、僕が藍染体験にも
薬品を一切使わないのかを説明します
結論は自分のお金儲けよりも
お客様に与える危険性を理解しているから。
天然藍染で体験を行なうには
自然の発酵に任せているので
デメリット(こちら側のみ)が大きいのも確かです。
京藍染体験予約が入ると、その日無事に
染まってくれるかなぁと不安になっています。
当日藍の調子が良くなく
体験ができなくなってしまう事も正直あります。
でも、その時は正直にお客様に謝ります。
お客様に怒られようが、謝るしかないです。
それでも、僕は京藍染体験にも薬品は使いません
逆に、薬品を使えば
発酵させずに染める事ができるので
メリットが大きいです。(こちら側のみ)
いつでも染めたい時に染められます。
お客様が工房に来ると
染液に薬品を加えればすぐに染められます。
体験当日に染められないという事が100%無くなります。
お客様は予約した日に100%体験できます。
ただ、お金は稼げるとしても
お客様に与える危険性が
少しでもあるからこそ、僕は絶対にやりません。
危険性って具体的になに?
どうすれば天然か薬品かわかるの?
って思われると思うので説明していきます。
世界には大きく分けると
4種類の藍植物+合成藍があります
ウォード(大青)
蓼藍(蒅or沈殿)
琉球藍(沈殿)
インド藍(粉末or固形)
インディゴピュアー(化学染料)
↑この中の全てが薬品を使えば
インスタントに染められますが
天然で染められるのは
インド藍とインディゴピュアー以外です。
現代の薬品建てから
蒅が日本で作られた室町時代の技法まで遡り
全ての技法を試してきた僕の結果論です
という事は
インド藍を使った藍染体験は薬品という事です
ちなみに
インド藍とインディゴピュアは
精製する工程が違いますが
染める際に用いる化学薬品は同じです。
もっと簡単に見分けられる方法はー!?
と聞こえてきそうなので
染液を見ればわかります。
染液が緑や黄色っぽくうにょうにょしてるのは薬品
↓
染液の表面が黒、液の中は茶色は天然です(Blogのトップ画像)
では、上記の藍染で使用する薬品の危険性について
その薬品の危険性は亜硫酸ガスが出ることです
かんたんに言うと
硫黄のようなガスのような変な臭いがします
危険性については
発生したガスを吸入しないこと
目、鼻、喉、呼吸器系粘膜や皮膚に刺激
気管支に強い障害を与えます
眼に対する重篤な損傷を与えます
喘息を引き起こす場合があります
はい。手袋をして体験したとて
呼吸するだけでも危険という事です。
信憑性がないと思われる方は
自身で亜硫酸ガスで調べてみてください。
インド藍を使った藍染体験や薬品建ての藍染体験を
マルシェなどで行ない
子供たちに素手でやらせているところを
たまにSNSで見ますが、正直かなり危険です
その薬品を使っている職人や主催者も
薬品の事をあまり理解せず
使用しているケースが多いです
僕が行なう
天然100%の京藍染体験に
参加されたお客様には
この話も詳しくさせて頂いております
当日染められないデメリットがあろうが
お客様に与える危険性を考慮して
薬品を使用しないのが
僕と京藍染色工房の信念です
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